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ハリギリ
2010-10-08 Fri 19:50
1010ハリギリ3

北海道にお住まいの方で、この 「 天狗のうちわ 」 をどこかでご覧になった方もおら
れるでしょう。 この木は、葉っぱが特徴的なだけではなくて、この幹から取られる
木材もよく利用されています。 先日、この木について、とても詳細に分かりやすく
書かれた新聞記事がありましたので、ご紹介します。 なお、写真は円山動物園の
中にあるハリギリです。

1010ハリギリ4

【 ハリギリ 】 ( ウコギ科 ) 名前で読み解くエコロジー ( 10月2日北海道新聞 )
                       ~ 平田剛士・フリーランス記者


秋晴れの日、森の小道を陽光を浴びながら歩くのは、最高の気分です。
ハリギリの木を探してみましょう。 空を仰いで、逆光に浮かび上がる葉のシルエットを
確かめつつ進みます。 「 天狗のうちわ 」 の形をした大きな葉っぱを見つけたら、その
木の小枝をチェック。 鋭いトゲがいくつも出ていれば、ハリギリです。

1010ハリギリ
円山公園 「 木道 」 にあった幼木

桐 ( きり ) に葉形が似ていて、トゲ ( 針 ) があるから、というのが針桐 ( はりぎり )
の名の由来。 アイヌ名 「 アユシニ 」 も、アイ ( 矢、とげ ) ・ウシ ( 生える、たくさんあ
る ) ・二 ( 木 ) と分解すると 「 トゲの多くある木 」 と和訳できます ( タラノキをこう呼
ぶ地方もあります )。

1010ハリギリ2

朝鮮半島、日本列島、サハリンなどに自生しますが、もしかすると家の中でも見つかる
かも。 ドアやフローリング材、家具類に多用されるセン ( センノキ ) とは、ハリギリの
別名なのです。 北海道はその主産地。 海外に輸出される時も 「 SEN 」 で通用し
ます。

1010ハリギリ6

太く高く、まっすぐに伸びるこの木を利用して、アイヌ民族はチプ ( 丸木舟 ) やイタオ
マチプ ( 板つづり舟、外洋船 ) を造ってきました。 木を二つ割りにして、船の胴体を
削り出すのです。

1010ハリギリ5

10年前、アイヌ文化振興・研究推進機構の事業で新造されたイタオマチプには、直径
約1メートル、推定樹齢300年というハリギリの巨木が14メートルの長さで切り出され
て使われました。 一度に大人10人が乗れるこの船は、札幌市アイヌ文化交流センタ
ー ( サッポロピリカコタン、同市南区小金湯 ) に展示されています。

1010ハリギリ7

さて、森のハリギリの枝先ではちょうど今、果実が黒く熟し始めています。 でも、この
実はそのまま地面に落ちて発芽したとしても、うまく成長できません。 ハリギリの幼木
には日当たりが何より大事なのに、大きな母樹の陰では光が十分に届かないからです。

1010ハリギリ9

そこで身につけたのが、野鳥やリスなどに自分の実を食べさせる戦略。 どこか遠く
離れた場所で、未消化のタネをフンと一緒に落としてもらうのです。

1010ハリギリ8

同じ地域で暮らす他の生き物たちを利用し、また利用されながら、お互いじょうずに世代
交代を重ねていく―これが生態系の秘密。 森のハリギリの木に、その秘密を解くカギ
が隠されています。 私たち人間もまた、この木を暮らしの中で役立て、技術や文化の
いしずえにしてきました。 森の生態系が健全に維持されているからこその 「 めぐみ 」
です。
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